仁義なき戦い

【仁義なき戦い 頂上作戦】ネタバレ結末!あらすじ・登場人物まで徹底解説

投稿日:2018年12月6日 更新日:

映画「仁義なき戦い 頂上作戦」は、「仁義なき戦い」シリーズの4作目として1974年に公開された実録映画です。

本作は前作「仁義なき戦い 代理戦争」の直接的な続編にあたり、前作で勃発した山守組と打本会の抗争の結末が描かれています。前作では各組織の組長や幹部といった上層部の政治的な駆け引きが主な内容であったのに対し、本作では抗争という名の暴力に命を散らす若者たちの刹那的な生き様に焦点が当てられています。五部作の中でも前作「仁義なき戦い 代理戦争」と本作「仁義なき戦い 頂上作戦」は対をなす内容となっておりますので、間違っても逆の順序に鑑賞されないよう注意してください。

ちなみに、本作のサブタイトルとなっている「頂上作戦」は1964年から1964年にかけて、警視庁および各県警が暴力団の解体に向けて全国的に展開した「第一次頂上作戦」という史実に由来しています。

「仁義なき戦い 頂上作戦」あらすじを丁寧に解説

ここでは映画「仁義なき戦い 頂上作戦」のあらすじを、ネタバレを含めて結末までわかりやすく解説していきます。

博徒・義西会

広島県警が暴力団への警戒を強めていく中、打本会と山守組は明石組と神和会の代理戦争ともいうべき抗争を続けていた。両組織とも抗争の中心にいたのは血気盛んな若者たちであり、極道社会で名を上げる機会があれば我先に食らいついた。

一方、広能は伝統のある博徒系暴力団・義西会を見方につけるべく、明石組幹部・岩井信一、打越会々長・打越昇、打越会系川田組々長・川田英光らと共に、義西会々長・岡島友次の許を訪れる。広能と岡島は兄弟分だったが、岡島は山守組若頭・武田明とも兄弟盃を交わしていたため広能たちの提案に難色を示す。粘り強い交渉により、打本会が山守組に直接手を出さないことを条件として義西会は打本会の側につくが、交渉がまとまって間もなく、広能組の若衆が山守組系槇原組の組員らと路上で口論になった末に射殺されてしまう。

抗争激化

若衆を殺害された広能は単身で山守の命を狙おうと意気込むが、呉の長老・大久保憲一と岩井に説得され、ひとまず静観を決めこむ。一方で明石組に対抗するため広島に応援要員を多数集結させた山守組は、日に日にかさんでいく費用に頭を悩まされていた。

両組織の上層部は共に静観の方針を固めていたが、打本会の組員が一般人を誤射して死亡させた事件をきっかけに警察やマスコミの敵対心はさらに強まっていく。打本は山守組に手を出さないよう組員らに釘を刺していたが、山守組に寝返った元打本会幹部・早川の命を狙った山守組々員が返り討ちにされると、両組織の若者たちの間で激しい命の奪い合いが展開される。抗争の激化に伴って近隣住民たちの暴力団追放の気運が高まり、両組織の若者たちは続々と検挙に至った。

暴力団追放運動

広能は呉署の厳重な監視下に置かれて身動きを封じられていたが、明石組は関東進出に注力していたため広能を援助できずにいた。市民社会の強い反感に危機感を募らせた武田は事態を収束させるため、窮地に追い込まれた広能に引退を促すが、にべもなく一蹴されてしまう。

一方で神和会は伊丹義市の二代目会長襲名を機に、力のバランスによる抗争の集結を図っていた。神和会二代目襲名式に山守が参列することを知った広能組の若衆は襲名式で山守の襲撃を計画するが、明石組々長・明石辰男が参列していることを理由に明石組幹部・相原重雄の猛反対にあい襲撃を断念する。しかし同じく明石組幹部である岩井の提案により、山守組系槇原組々員に射殺された広能組若衆・川西清の葬儀で山守を襲撃する計画が立てられる。

暴走する若者たち

広能たちは山守襲撃の準備を着々と進めていたが、愛人と共に山守組に拉致された打本が山守組に計画の全容を漏らしてしまう。計画を知った山守が県警に圧力をかけて過去の別件容疑で広能を逮捕させたため、首謀者を失った山守襲撃は未遂に終わる。

広能が収監されたことに危機感をおぼえた岡島は、山守組との抗争を戦い抜くため川田と手を組むが、小学校の同窓会の最中に山守組の刺客に射殺される。山守と江田が独断で岡島を殺害したことに激怒した武田が抗争の前線から手を引く一方で、打本もまた山守組との抗争から手を引こうとしていた。これにより両者の争いは沈静化したかに見えたが、上層部の思惑とは裏腹に両組織の若者たちは暴走を続け、いまだ抗争は終結の兆しを見せなかった。

裏切りの応酬

山守は打本会に襲撃されたところを武田に助けられたことでふたたび武田に抗争を任せるが、打本会の若衆たちが山守を襲撃することを武田に報せ、山守を助けに向かわせたのは打本自身だった。打本の弱腰に業を煮やした打本会の若衆たちは山守組の縄張りを練り歩いて挑発し、市街地で銃撃戦を展開した。このことによって打本と山守がそれぞれ逮捕されると、岩井は岡島亡き後の義西会を中心に陣営の再建を図り、武田は大友組をはじめ広島の暴力団と団結して明石組に対抗の姿勢を示す。

山守組が明石組々長の自宅にダイナマイトを投げ込むと、明石組はそれを神和会の仕業だと誤解し、神和会の事務所を銃撃する。明石組と神和会の代理戦争は激化し、広島を舞台に血で血を洗う抗争が展開される。

義西会幹部・藤田正一は岡島に共闘を誓った川田に協力を依頼するが、上納金を取られていることから義西会を敵視する川田は、川田組の若衆・野崎弘に藤田の殺害を命じる。日頃から藤田の世話になっている野崎は藤田の殺害に難色を示していたが、貧しい生活から抜け出るため藤田を射殺する。

不毛な抗争

明石組と神和会の抗争は兵庫県警の仲介で手打ちとなり、明石組は広島から手を引くこととなる。打本は県警の圧力に屈して打本会を解散させると、山守、広能に続き武田の収監が決まる。

裁判所の廊下で久しぶりに武田と再会した広能は、1年半の懲役で済んだ山守と7年4ヶ月の懲役を食らった自身の境遇を比較して一連の代理戦争が割に合わないものであったことを嘆き、裁判に向かう武田の後ろ姿を寂しく見送る。

「仁義なき戦い 頂上作戦」登場人物

「仁義なき戦い 頂上作戦」は前作「仁義なき戦い 代理戦争」とストーリーが密接に繋がっているため、今までの作品と比べると新しく登場する人物はそれほど多くありません。

ここでは本作で重要な役割を果たす登場人物についてご紹介していきます。

岡島友次(小池朝雄)

古くからの縄張りをもつ博徒系組織・義西会の会長を務める。山守組と打本会の抗争に反対の姿勢を示す穏健派だが、広能と岩井に説得されて明石組系打本会の側に立つ。本シリーズには珍しい常識人。物腰を柔らかで人間性も成熟しているが、打本会側についたことで山守組に命を狙われることになり、小学校の同窓会の最中に恩師や同級生らの目前で山守組の刺客に射殺されてしまう。モデルは西友会々長・岡友秋氏。

藤田正一(松方弘樹)

義西会幹部。獄中で広能の世話になった恩義から、結核に蝕まれながらも病身をおして打本会の援護に奔走する。人相の悪さはシリーズでも随一だが、まるで任侠映画の主人公のように命を顧みず義理を貫こうと足掻く様には、一種の爽やかささえ漂っている。打本の舎弟分である川田英光に裏切られ、無念の死を遂げる。モデルは藤井幸一氏。

川田英光(三上真一郎)

川田組々長。打本の舎弟分でいかにも武闘派といった雰囲気をまとっているが、山守組との抗争には及び腰の姿勢を見せる。岡島率いる義西会にシノギのカスリを取られることに不満を募らせ、若衆を唆して藤田を射殺させる。己の損得勘定を最優先する思考はまさしく打本の直系に他ならず、山守・打本に次いで、極道社会から仁義が失われていく現状を体現している。出番はそれほど多くないが、圧倒的な存在感で本作に華を添えている。モデルは河合組々長・河合勝治氏。

野崎弘(小倉一郎)

 

川田組々員。賭博を生業とする川田組で野球賭博の胴元を務めながら、ギャンブル狂の藤田と懇意にしている。見るからにひ弱で、幼い弟妹たちと四畳半で雑魚寝し、老いた母親にどやされる姿はニートそのもの。海千山千の強者たちが集まる「仁義なき戦い」の世界には似つかわしくない線の細さだが、川田に藤田の暗殺を唆されると、震えながらも度胸をみせて藤田を射殺する。ある意味ではとてもヤクザらしいキャラクターであると言える。モデルは野村弘氏。

上田利男(曽根晴美)

上田組々長。第一作「仁義なき戦い」で坂井の右腕として活躍した末、山守の策略によって射殺された上田透の実弟。広能の忠実な舎弟として打倒・山守に向かって共闘するが、これといった活躍はしていない。明石組にも臆さない度胸の持ち主である一方で、親戚筋でもある大久保親分に釘を刺されれば素直に従う聞き分けの良さを併せもつ優等生タイプのヤクザ。モデルは小原組々長・小原光男氏。

「仁義なき戦い 頂上作戦」ネタバレ結末

  • 「仁義なき戦い 頂上作戦」は広島抗争を題材にした実録映画シリーズの4作目
  • 「仁義なき戦い 頂上作戦」では第二次広島抗争が終結に至るまでを描いている。
  • 今までのシリーズ作品とは異なり、本作では抗争で命を落とす若者たちの姿に焦点が当てられている。

「仁義なき戦い 頂上作戦」では、「仁義なき戦い」「仁義なき戦い 広島死闘篇」「仁義なき戦い 代理戦争」に引き続き、広島で実際に起きた暴力団の抗争事件を題材に、広島ヤクザの生き様が生々しく描かれています。

シリーズ2作目「仁義なき戦い 広島死闘篇」が番外編的な内容であったのに対し、本作は物語が前作とダイレクトに繋がる構成となっているため、前作をご覧になった上で鑑賞していただくことをおすすめします。また、前作では各組織の上層部たちの政治的な駆け引きがメインでしたが、本作では組織に翻弄される若者たちの悲哀に主眼が置かれる点も特筆すべきポイントです。

一作目から本シリーズの脚本を担当した笠原和夫氏は本作をシリーズの終着点と考えていましたが、興業的な成功を受けて同年に続編である「仁義なき戦い 完結篇」が公開されています。五部作の締めくくりとなる完結篇はこれまでのシリーズ作品とは毛色の異なる重厚な人間ドラマに仕上がっていますので、ぜひご覧になってみてください。

 

 

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