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【アウトレイジ】ネタバレ結末!あらすじ・登場人物まで徹底解説

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映画「アウトレイジ」はお笑い芸人でありながら日本を代表する映画監督となった北野武による15本目の監督作品です。「全員悪人」というキャッチコピーのとおり本作の登場人物はみな一癖も二癖もある悪人ばかりですが、凄惨な暴力描写の中に北野監督特有の乾いたユーモアが散りばめられているため、ヤクザの内部抗争を描いた作品であるにもかかわらず、どこか爽やかささえ感じさせるような雰囲気が漂っています。

今回は「アウトレイジ」の詳細なあらすじと主要登場人物の設定、アウトレイジの世界をより深く楽しむための小ネタの数々をご紹介していきます。

「アウトレイジ」あらすじ

プロローグ

関東最大の暴力団である山王会の若頭を務める加藤は同会の会長・関内の意向を汲んで、山王会系池元組々長・池元に池元の兄弟分である村瀬組々長・村瀬と距離を置くように命じる。

板挟みとなった池元は村瀬組との関係が悪化しているように見せかけるため、自身の子分にあたる大友組々長・大友に村瀬組の事務所に銃弾を撃ちこむよう命じるが、村瀬組との抗争勃発を懸念した大友は村瀬組が経営するぼったくりバーに大友組の組員を送りこみ、池元の命令とは異なる形で村瀬組との火種を作ろうと画策する。

村瀬組対大友組

自身の組の若衆が池元組の下部組織である大友組とトラブルを起こしたことを知った村瀬は池元組との対立を防ぐため、当事者である村瀬組々員・飯塚に指を詰めさせて村瀬組若頭・木村と共に大友組の事務所に侘びにいかせるが、激昂した大友が木村の顔面をカッターで斬りつけたことから両者の遺恨はますます深まってしまう。

大友組との手打ちにしくじった村瀬は池元に直談判するが、村瀬と表立って対立したくない池元は本件への関与を否定したことにより大友組は矢面に立たされてしまう。

手打ち

村瀬組と大友組の双方に死傷者が出たところで山王会が介入し、村瀬の名目上の引退を条件に両者は手打ちとなる。手打ちに納得のいかない木村が独断で大友を襲撃するも失敗に終わり、大友の大学時代の後輩である警視庁のマル暴・片岡の計らいによって抗争は終結する。

大友組が池元組の先鋒として村瀬組の縄張りの管理にあたっていると、村瀬組と繋がりのあるディーラーからグバナン大使館が違法薬物の温床になっていることを聞きだす。

大友組はより大きな利益を手にするため美人局で駐日グバナン大使の弱味を握り、大使館の中に闇カジノを作らせることに成功する。

闇カジノ

闇カジノは大友組に大きな収益をもたらしたが、池元がカジノに入り浸るようになると次第に客足も遠のきはじめる。カジノに来ないよう大友が池元を説得するが聞く耳をもたず、池本の存在は大友組の大きな悩みの種となる。

闇カジノだけでなく違法薬物の売上が下がったことに疑念を抱いた水野は、引退したはずの村瀬がシャブの売買に手を染めていることを突き止める。大友は池元の命令で自ら村瀬を射殺するが、関内の策略によって池元に破門を言い渡される。

池元は大友を破門してからも闇カジノに通いつめていたが、激昂した大友に拷問の末射殺される。

権謀術数の果て

大友組の闇カジノを集中に収めたい関内は池元組若頭・小沢が池元組の跡目を継ぐための条件として大友組の殲滅を言い渡す。小沢組および山王会を敵にまわした大友組は瞬く間に壊滅状態に陥り、組員らを失った大友は片岡の説得を受けて自首、服役する。

関内は小沢に約束どおり池元組を継がせると言い渡した直後に加藤に小沢を射殺させるが、加藤の裏切りによって自身も射殺されてしまう。

加藤は関内殺しの罪を小沢に着せ、山王会々長の座に収まることに成功する。

片岡は会長を継いだ加藤と大友組を裏切り山王会に加担したことで加藤の側近に取立てられた石原の許を訪れ、大友が獄中で木村に刺殺されたことを告げる。

「アウトレイジ」登場人物

大友(ビートたけし)

【山王会】大友組 組長

本作の主人公。昔かたぎの武闘派ヤクザで、人の良さが仇となり闇カジノの利権をめぐった内部紛争に巻きこまれ、自身の組を壊滅させられてしまう。抗争が激化すると組員を逃がすなど部下を思いやる一方で、敵と見做した相手に対しては凄まじいまでの残虐性を発揮する。敵にまわしたくない人物ナンバーワン。

水野(椎名桔平)

【山王会】大友組 若頭

大友組若頭。大友の右腕として大友組を切り盛りする武闘派ヤクザ。作中随一の男前にして有能な人物であるにもかかわらず、そこはかとない小物感が漂っている。弟分の石原と折り合いが悪かったことが仇となり、凄惨な最期を遂げる。

石原(加瀬亮)

【山王会】大友組 組員

得意の英語で駐日グバナン大使を篭絡して闇カジノで莫大な利益を挙げるなど金儲けに関しては天才的な手腕の持ち主だが、ヤクザとしての貫禄は今ひとつ。金儲けだけでなく権謀術数にも長けているらしく、大友組を裏切って山王会幹部にまで上りつめた。

阿部(森永健司)

【山王会】大友組 組員

大友、水野の系譜につらなる武闘派ヤクザ。石原とは対照的な脳筋タイプだが、得意の暴力とコワモテで大友組に大きく貢献している。身を案じた大友に逃がされるも、一歩間に合わず射殺されてしまう。

池元(國村隼)

【山王会】池元組 組長

山王会々長・関内の盃を餌に自身の兄弟分である村瀬からシャブのあがりを掠めとる卑劣な男。保身のために子分である大友をコキ使うが、我慢の限界を超えた大友に拷問の末殺害されてしまう。

小沢(杉本哲太)

【山王会】池元組 若頭

池元組の若頭として采配を振るうが、出世のために親分を見殺しにするなど池元譲りの非情さを見せる。関内に唆されて大友組を壊滅に追いこむが、加藤に射殺された挙句、関内殺しの濡れ衣を着せられてしまう。

加藤(三浦友和)

【山王会】若頭

山王会若頭で池元の兄貴分。今ひとつ風采の上がらない人物だが、小沢の始末に乗じて関内を射殺、小沢に関内殺しの罪を被せて山王会々長の座に就く。

関内(北村総一朗)

【山王会】会長

権謀術数を駆使して子分たちの争いをコントロールし、村瀬組の縄張りと大友組の闇カジノを手中に収めようと画策するが、側近である加藤に裏切られ、射殺されてしまう。

村瀬(石原蓮司)

【山王会】村瀬組 組長

山王会々長・関内の盃をもらうため兄弟分である池元にシャブのあがりを納めるが、池元に裏切られ引退を余儀なくされてしまう。引退後もシャブの売買に手を染めるが、池本の命を帯びた大友に子分ともども射殺されてしまう。

木村(中野英雄)

【山王会】村瀬組 若頭

大友に顔面をカッターで斬りつけられたことを根に持ち、抗争が手打ちになったにもかかわらず大友を襲撃するが失敗。逮捕されて服役するが、自首した大友が服役すると獄中で襲撃し、みごと恨みを晴らした。

飯塚(塚本高史)

【山王会】村瀬組 組員

ぼったくりバーで大友組の罠にはまり、抗争の火種を作る。大友組との抗争が激化して身の危険を感じ、実家の青森に逃亡を謀るも新幹線の車内で大友組の刺客に射殺されてしまう。

片岡(小日向文世)

【警察官】

警視庁組織犯罪対策課刑事。大友の大学時代のボクシングの後輩ということで大友にはなにかと便宜を図る。ヤクザから賄賂を受け取る悪徳刑事だが、マル暴としては非常に優秀である様子。

姓名不明(ハーシェル・ペッパース)

グバナン共和国在日大使。はじめは村瀬組とつるんで違法薬物の売買に手を貸していたが、大友組の美人局にかかり、闇カジノに鞍替えさせられてしまう。直接関係のない池元の死体を処理させられた挙句、夜道を歩いて帰らされるなど大友組からの扱いは冷たい。ヘビ恐怖症。

「アウトレイジ」作品秘話・小ネタ

ビヨンドへの伏線

アウトレイジでは組織内の権力をめぐって数え切れない銃弾が飛び交い、関内をはじめ池元、小沢、村瀬、水野など多くのキャラクターが無残な最期を遂げた一方で、加藤は山王会々長の座に就き、石原は加藤の側近に大出世を果たすなど、生き残った者たちは高い地位に上ることに成功しました。

命を落としたキャラクターの多くは死に様がグロテスクなまでに克明に描写されていますが、中にはある人物によって死が仄めかされているだけで、その死亡を確信できるだけの描写がなされていないキャラクターも存在します。

続編「アウトレイジ ビヨンド」では死んだはずの人物がゾンビの如く蘇り、本作での鬱憤を晴らすかのように死体の山を築き上げていく姿を本作以上の迫力で描いているので、是非その目で確かめてください。

一番悪い奴は誰だ?

「全員悪人」というキャッチコピーが示しているとおり、アウトレイジの主要な登場人物はみな例外なく悪人ですが、同情の余地のない極悪人からどこか憎めない小悪党まで、キャラクターによって悪徳の度合いに大きな開きがあります。

本作の主人公である大友の視点から見れば、大友組を破滅においこむ原因を作った池元が大きな悪であるように思えますが、実際のところ池元は山王会という巨大な組織の歯車にすぎず、関内会長の手の上で踊らされた哀れな被害者であると言えるでしょう。

その関内もまた加藤の謀略で命を落としてしまうように、アウトレイジでは食物連鎖の如き権力闘争の様子が生々しく描かれていますが、真の悪人が誰であるかは明確に示されていません。

その正体は続編「アウトレイジ ビヨンド」で明らかとなっているので、是非続けて鑑賞することをおすすめします。

「アウトレイジ」ネタバレ結末

ポイント

  • 「アウトレイジ」は北野武監督によるヤクザ映画シリーズの第一作
  • 「仁義なき戦い」顔負けの泥沼の内部抗争をビートたけし演じる武闘派ヤクザの視点で描く
  • 従来のヤクザ映画では考えられない豪華キャストが終結している

「アウトレイジ」は北野武の15本目にあたる監督作品で、ヤクザ組織の世代交代を中心に内部紛争の様子を克明に描いています。

監督・主演・脚本を務めるビートたけしをはじめ、三浦友和、加瀬亮、椎名桔平、國村隼、杉本哲太、小日向文世などヤクザ映画ではお目にかかることがほとんどない名優たちが共演し、ひりつくような緊張感の中で迫力ある演技を披露しています。

続編にあたる「アウトレイジ ビヨンド」と「アウトレイジ 最終章」では本作以上に暴れまわる大友の姿を拝むことができますので、続編も併せて鑑賞してみてください。

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